この生活は続く

 この生活は一時的なものではなく、いつまでも続いていく。その前提で考えておいた方が(そうしないよりは)戸惑いを減らせそうだ。手にしているカードを確認してみよう。

 仕事の形は随分変わってしまい、あるいは何も進まなくなってしまった。何かしらの手段で金を手に入れ、口を糊してゆかねばならない。この社会情勢の中でも使えそうな手札はあるだろうか。

 失った信用や、かつての社会の在り方が戻ってくることは(当分は)ないだろうし、煌めいていたはずのライフスタイルも、そこで過ごした時間も今は遠くにある。絶望するほどの事態ではないけれど、それなりに傷を負っていることは自覚した方が良いかもしれない。自分の中から情熱を見失って久しい。あるいはずっと目を瞑っているだけかもしれないが。

 わくわくする気持ちはある。部屋の中もインターネットの向こうも、やりたかったのに見過ごしてきたことに満ちている。「長くなる」のだから、この場所をもう少し受け入れて整備して、外に出て15年間の変化を眺めてみるのも悪くはない。何か見つかりそうな気はする。かつての自分は本当に閉じていたし、いまの感性で見える景色は別物だろう。

 オフラインの繋がりが阻害されているという状況はある。でもそれは今や前提になったわけで、新しいメソッドを開拓せざるを得ないんでは。この領域に関係性の貯金はないけれど、どのみち貯金に依存すべきではないし。